喪中はがきについてのご質問の中で、「差出人を連盟にした場合、故人との続柄はなんと書けばよいのか」という声が多くあります。
私自身から見れば父だけど、夫との連盟にする場合は義父?
子供も一緒の家族として差し出す場合は?
喪中はがきを連盟で出す場合の差出人との続柄の書き方についてご紹介いたします。
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喪中はがきとは、一年以内に家族や近親者が亡くなった際に、新年の挨拶を欠くことを事前に知らせるもので毎年、年賀状を出している相手や新年の挨拶をする方に出すのが一般的です。
喪中はがきは亡くなったことを知らせるものではなく、あくまで「喪中だから新年の挨拶ができないよ。ごめんね」という年始の挨拶ができないことをお詫びするものです。
亡くなったことを知らせるものは「死亡通知」となり、喪中はがきとは異なります。
しかし、現代では家族葬や葬儀自体の規模の縮小化などから喪中はがきを死亡通知として利用する方もいるのが現状です。
このように喪中はがきではじめて不幸を知ったという方も多いのではないでしょうか。
喪中はがきの文面
喪中はがきには以下の内容を含めた文章が一般的です。
・年賀欠礼辞退のお知らせ
・故人が亡くなった時期
・故人の名前と差出人との続柄
・締めの挨拶
・差し出し日(月)
・差出人情報
例文
喪中につき年末年始のご挨拶ご遠慮申し上げます
今年十一月に夫 三郎が永眠いたしました
本年中に賜りましたご厚情を深謝致しますと共に
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
平成二十八年十一月
〒一二三-〇〇八九 東京都港区●●2-3-4マナー302号
電話 〇△△〇-〇〇-□〇□〇
石 川 花 子
喪中はがきの文面は、このような内容で作られていることが多いように思います。
誰が・いつ亡くなった・年始の挨拶を控えます。ということが伝わる文面であることが喪中はがきの特徴です。
上記例文の赤字箇所「夫」という部分が差出人からみた故人との続柄、つまりは差出人の配偶者が亡くなったということになります。
差出人を連名にする場合の故人との続柄
どのような親族間の関係であるかを示すものを「続柄(つづきがら)」といいます。
最近では「続柄(ぞくがら)」と読むことも一般化してきているようですが、本来は「つづきがら」と読むのが正しい読みです。
喪中はがきの場合は差出人との関係を書きますので、差出人が故人の配偶者の場合は「夫」や「妻」、親の場合は「父」や「母」などとなります。
◆
では、差出人を連名にする場合は故人との続柄を何と書けばいいのでしょうか。
例えば、父親が亡くなり差出人を母(喪主)と娘にする場合には故人との続柄は「夫」?「父」?と迷われるかと思います。
そんな場合は、差出人の筆頭に合わせるとよいでしょう。
家族連名で出す場合は、差出人で一番最初に名前を書く方が筆頭、つまりは代表者となりますので、その方に合わせた続柄を書くとよいでしょう。
先程の例のように母と娘の場合には喪主である母を差出人の代表とし、続柄も「夫」とするのがスマートです。
差出人ごとにそれぞれ違う内容の喪中はがきを作成して個人名義で出すのが一番明確ではありますが、喪中はがきは宛名書きをするだけでも一苦労になりがちです。
親子や兄弟姉妹など同世帯で家族連名で出せる場合は喪中はがきも一つにしてしまっても問題はありません。
とは言うものの、差出人が別の世帯の場合には個別に出すのが好ましいでしょう。
しかし、共通の知人へ出すなど連名で出す場合は喪主もしくは年長者を差出人の筆頭にし、続柄・差出人住所もこれに合わせるとよいでしょう。
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喪中はがきをお店に依頼す際の注意点
最近では香典返しを購入するお店で喪中はがきを作成してくれるお店が増えています。
喪中はがきを依頼する際の注意点としては、
差出人を連名にする場合
・苗字が同じ場合は2人目以降の差出人は名前のみ伝える。
└こうすることで差出人の筆頭がどちらか一目瞭然であり、連名の書き方として苗字が同じ場合は2人目以降は名前のみを連ねるのが良い。・苗字が異なる場合は差出人の筆頭にしたい人を伝える
└多くの場合、お客側が伝えた順番通りの並びで作成するので、差出人の筆頭と故人との続柄に異なりが生じないようにするため。・差出人住所など名前以外の情報も差出人の筆頭になっているか確認
└親を差出人の筆頭にしたいのに子が親の代理で注文をする場合など、うっかり自分の住所を書いてしまわないように気をつけましょう。
差出人を個別にする場合
・続柄の確認をする
└差出人を別々に依頼する際に続柄の変更をうっかり忘れていたというケースも多いようですのできちんと確認しましょう。「差出人花子の分は続柄は「夫」、圭子の分は「父」にしてください」などと伝えるとより安全でしょう。
このとき、差出人住所が異なる場合はそれも明確に伝えておく必要があります。
・作成する枚数の指定
└差出人ごとに必要な枚数が違ったり、サービスで喪中はがきを作成してもらえる枚数に上限がある場合は、誰の分が何枚必要か作成の内訳を伝えておくと後から足りない・多すぎるなどの状況を避けられます。
差出人を連名にする場合もしない場合もお店に丸投げしてしまわずに、万一の場合に備えて依頼する側も細心の注意を払うようにしましょう。
お店によっては依頼した内容でそのまま作成されるということもありますので、細かな指示までしておくに越したことはありません。
特に続柄に関してはうっかりしていたなんてこともあり得ますので気をつけたいところです。
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2020年12月追記:
喪中はがきの作成はお客自身で作成できるようになっていました。
個人で異なる内容である、続柄や故人名、差出人情報などを必要箇所に入力するだけでした。
一枚作成が完成するとID(申し込み番号みたいなもの)が発行されるので、商品の注文時にそのIDを入力するとこちらが作成したままの内容で印刷される仕組みのようでした。
お店の校正はありませんが、口伝えや文面で細かな指示を出す人を介して作成するより自分で思うように差出人などを書き換えられるのでこのほうが間違いが少ないかも?と感じました。
もちろん、自分で入力するのですから内容の見直しは必要ですね。
私が以前に香典返しで利用したお店でも喪中はがきのサービスをしていので依頼したのですが、その時に差出人を変えて作成をお願いしたにもかかわらず差出人情報しか伝えてなかったので、お店の方が「続柄の変更が必要になると思いますので伺います」とわざわざ連絡をいただき助かりました。
最近では香典返しを購入するお店のほとんどで喪中はがきのサービスをしていますが、右から左の横流しの対応ではなく丁寧に依頼内容に目を通してくださると感じられるお店は本当にありがたいです。
その時のお店を少しご紹介させて頂きます。
「香典返し専門店 穂乃香」さん。喪中はがき以外にも礼状なども色んな用途にあわせて作成してもらえそれらが「無料」というのも嬉しい限り。