故人が亡くなってからはじめて迎えるお盆を「初盆(はつぼん)」や「新盆(にいぼん)」などといいます。
人によっては49日を終えたらすぐに初盆という場合もあり、「えっ!?もう初盆?来年じゃないの?」と自分の家がいつ初盆をすればいいか分からなくなるというご遺族も多いようです。
またその逆で、忌明けの時期に関係なく「亡くなってすぐのお盆だと思っていた」という方も結構多いんです。
初盆は49日を終えてから
初盆は「49日の忌明け後にはじめて迎えるお盆」を指しますので、49日を過ぎているかどうかを基準に考えます。くれぐれも命日を基準に計算しないように気を付けましょう。
その年のお盆後に49日を迎えるのであれば初盆は翌年行います。
初盆は故人のはじめての里帰り
お盆の時期はご先祖様の霊が年に一度あの世から家に帰ってくると言われています。
ですから、初盆はいわば「はじめての里帰り」とも言えます。
だからこそ、この初盆の時だけは普段のお盆よりも念入りに、また盛大に行われることが多いのです。
通常のお盆は毎年家族だけ、または親族のみで行うというところでも、初盆だけは故人と縁のあった方を法要にお招きすることもあります。
また、毎年お盆の行事を営まないという方も、初盆は法要を営む方もいらっしゃいます。
それだけ初盆はとても重要な意味を持ち、大切にされてきました。
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初盆とは何をするの?
一般的には盆提灯(ぼんちょうちん)や、精霊棚(しょうりょうだな)にお供え物を飾ったりして先祖の霊を”おもてなし”します。
精霊棚にはその年の作物やお菓子などをお供えします。
初盆を迎える故人が好んだ食べ物をお供えしてもよいでしょう。
また作物などの他に、なすびときゅうりを馬と牛に見立てた精霊馬(しょうりょううま)も飾ります。
この精霊馬に乗ってご先祖が帰ってくる(行く)とされており、「きゅうりの馬で行きは早く、なすびの牛で帰りはゆっくり」という意味があり、故人を懐かしみ偲ぶ気持ちのあらわれでもあります。
盆提灯や精霊棚などは仏具屋さんなどでセットで販売されているものもありますのでそういうものを利用すると便利です。
住宅事情などの都合であまりしっかりとした飾りができない場合でも、仏壇の前に白いテーブルクロスを掛けた机を置き、お盆(トレー)にお供え物を並べ、精霊馬を飾るだけでも十分でしょう。
要は立派な盆飾りをするから正解ではなく、先祖の霊を供養する気持ちが大切なのです。
初盆について詳しくは別記事にまとめておりますのでこちらもご覧ください。
一般的なお盆の時期
毎年お盆の行事は8月13日~8月15日に行う場合が多く、初盆もこの間に行うのが一般的です。
地域によってはお盆を7月13日~7月15日に行うところもあります。
初盆の法要を営む際は、地域の習慣や、法要に来ていただくお寺に相談をされるのがよいでしょう。