当ブログでは葬儀や法要などといった「仏事」についての基本知識やマナーなどを専門に扱っておりますが、こういった仏事も含まれる「冠婚葬祭(かんこんそうさい)」について触れてみたいと思います。
言葉ではよく耳にする冠婚葬祭とは具体的にはどういうことなのでしょうか?
冠婚葬祭とは
祝いと弔いの儀式の総称です。
人が生まれてから死ぬまで、または死後に家族や親族、近親者で行われる行事を指しており、この冠婚葬祭を滞りなく行うことで一人前とみなす考えもあります。
それでは冠婚葬祭それぞれに当てはまる主な行事を見ていきましょう。
冠婚葬祭の「冠」は人生の節目のお祝い
かつては男子の成人の儀式(元服)の際に冠(烏帽子)をいただくことから成人のお祝いを意味していました。
現在では成人式の他に「入学」「就職」「出産」など人生の節目のお祝いも指しています。
節目のお祝いなので時期を逃さずにお祝いを贈り、その際に贈る品や金額も適切なものを準備しましょう。
「冠」に当てはまるお祝い
・出産
・成人
・入学
・初節句
・七五三
・還暦などの長寿祝い
など
冠婚葬祭の「婚」は婚礼関係のお祝い
主に結婚を意味していますが、縁談やお見合いなどの婚礼に関する行事はすべて「婚」に含まれています。
かつて結婚は家同士の結びつきという考えが強く、縁談や結納などが昔ながらのしきたりとして行われていました。
現代でも多少簡略化されることはありますが「一生に一度のおめでたいこと」という思いから大切に考えられています。
「婚」に当てはまるお祝い
・お見合い
・縁談
・結納
・結婚式
・披露宴
など
冠婚葬祭の「葬」は葬儀や法要の儀式・行事
主に葬式を意味しますが、人がなくなってから行われる通夜や葬儀の他に、仮想やその後の法要全般を指します。
参列者や遺族、宗教などでそれぞれのマナーがありますので最低限の知識は身につけておきたいところです。
悲しみの気持ちがあってもマナー違反の言動では伝わらないこともあります。
特におめでたい祝い事とは異なりますので、些細なことが遺族を傷つけたり周りを不快にさせてしまうことにもなりかねませんので振る舞いには十分に気をつけましょう。
「葬」に当てはまる行事
・通夜
・葬儀
・告別式
・法要や法事
など
冠婚葬祭の「祭」は季節ごとの年中行事
本来は「先祖の霊を祀(まつ)る」という意味の「祭」で、お盆や法事などの祭礼を指していましが、現代では親類や近親者が集まり絆を深める年中行事全般を指すようになりました。
年中行事は日が決まっているものがほとんどですので、あらかじめしっかりと準備をして行いましょう。
「祭」に当てはまる行事
・お正月
・節分
・ひな祭り
・母の日や父の日
・七夕
・お盆
・敬老の日
・大晦日
など
古き良き日本の文化
他にも中元や歳暮、病気見舞いなどさまざまな日本独特の習わしのもとに行われるものは多く存在します。
マナーマナーと囚われすぎて一番大切な「気持ち」を見失ってしまっては元も子もありませんが、最低限の知識を知っているのといないのとでは公の場に出た時の差は歴然です。
特にお祝いごとや不幸事、中元や歳暮にいたるまで節目節目で訪れる贈答に関しては自分自身の振る舞いに関係なく、のしの書き方や水引選びなど「決まりごと」として間違いがあってはならない事柄も存在します。
当ブログではその中でも相手の心情にもっとも配慮が必要とされる冠婚葬祭の葬である「仏事」について様々なシーンでの疑問やマナーについて書かせて頂いています。
冠婚葬祭において最も大切なのは祝う心・悼む気持ち・感謝の念ではありますが、公の場で恥ずかしい思いをしないためにも少しでも当ブログがお役に立てば幸いです。