はじめてでもわかる!葬儀・香典返し完全ガイド

突然の出来事に慌てないために、仏事に関わる疑問をシーン別にまとめてみました。これが正解!の頑なさより、状況に合わせて対応できる一般的な常識人を目指そう

香典返し 商品券は失礼?商品券を送る前に知っておきたい香典返しの基本

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「香典返しに商品券は失礼か」とよくご質問を頂くのですが、結論から言えば、
香典返しに商品券を贈ってはいけないという決まりはありません。

とはいえ、実際に商品券を贈るとなると相手の反応や金券を贈ることに対しての不安が多いのも頭を悩ませる原因のひとつでしょう。

この記事では商品券を含め、香典返しをするにあたり知っておきたい「香典の本来の意味」と、「贈答のマナー」についてまとめました。
これが分かれば香典返しに商品券を贈る際の不安もグッと少なくなるはずです。

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香典の基本精神

香典は、本来「相互扶助」の役割を果すものとして、古くは金銭の他に葬儀に必要な食料=お米をお供えすることが通常とされていました。

今でこそ斎場での葬儀や簡略化された葬儀が当たり前になってきましたが、昔は地域の人々が装具を用意し、葬儀に必要な役割を担っていたため多くの人手が必要とされていました。
その為、食料の調達はとても重要であり、お供えされたお米や金銭が葬儀を執り行ううえで重要な支えとなっていました。

そうすることで、喪家に金銭や食料の余裕がなくとも葬儀を出すことが可能だったのです。

地方などで古くからの習慣が残っているところでは、葬儀の合間の食事などの炊き出しをしている地域もあるかと思いますが、徐々にそういったことも少なくなり、現代では香典といえばお金というのが一般的な認識になってきました。

しかし、香典の本来の意味である相互扶助、つまり助け合いの精神は変わらず、遺族に役立ててほしいという思いの表れが現代の香典の名残りであるということは理解しておいてください。

この内容については別記事にも詳しく記載をしています。↓www.kouden-guide.info

贈答の基本マナー

日本では様々なシーンで贈りものをする機会があります。
香典返しに限らず、基本的には「頂いたらお返しをする」というのが通常です。

相手はお返しを期待して品物やお金を差し出すわけではありませんが、貰いっぱなしというわけにはいかないのが普通の感覚であると思います。
また、香典は本来お返し不要ですが、現代では香典返しが当たり前になっています。

一般的にお返しの目安は頂いた金額の半額~3分の1程度とされており、香典返しに関しても例外ではありません。

頂いたものと同額や、それ以上返してしまうとせっかく「役立ててほしい」という思いから差し出された相手の思いを突き返すことにもなってしまうため、半額程度を基本とします。

お金を贈ることの意味

香典に関しては上記でも記載したようにお金を包むことが現代では一般的です。
また、その他の贈答シーンにおいてもお金でお祝いなどをすることが多くありますが、これは、祝儀・不祝儀にかかわらず「相手に役立ててほしい」という一番の表れではないでしょうか。

ただし役立ててほしいという意味合いでのお金を贈るということは相手が目上の場合は、お祝いやお返しにお金を贈るのは失礼だと感じる人もいるようですので注意が必要です。

例えるなら、部下が上司と食事に行った際、上司に対して「私がおごるから好きなの食べて下さい」なんて言わないように、そんなこと言われたら気遣いに感謝しつつも立場がないと感じる人もいるでしょう。

また、お金では「生々しすぎる」「金額が明らかになる」と敬遠する方もいらっしゃいます。

香典返しについて

これまでの内容をふまえ、次は香典返しについて理解しましょう。

先にも書いたように、香典の意味が助け合いの精神からきていることはお分かりいただけたと思いますが、相互扶助ということは、供えられた香典は相手の不幸の際にも同様に返すことが当たり前で、それで貸し借りなしとされてきましたが、同じように返せる場合ばかりではなかったようです。

こういったことなどから、時代を経て簡略化されてきたこともあり、将来への借りを残さないようにと形を変えていったのが現代の香典返しと言われています。

また、「頂いたらお返しする」という基本や、半額程度のお返しの意味、香典がもつ「役立ててほしい」という思いを汲んだ上で香典返しを選びましょう。

香典返しに商品券を贈る場合の注意

もう一度いいますが、
香典返しに商品券を贈ることはタブーではありません。

商品券やその他の金券はお金と同じように使うことができるため、不要な物を贈ってしまうより、確実に役立ててもらえるという意味でも実に合理的であることは間違いありませんし、実際に商品券を香典返しとして利用する方は近年増加しています。

気をつけるとすれば先述に、お金では生々しい・相手が目上の場合は失礼になると記載をしたように、「商品券=お金」という感覚から快く思わない方もいるということです。

また、香典に関しては「遺族に役立てて欲しい」と差し出されたものに対して、お金と変わらない商品券を返したのでは相手の厚意を無駄にするようだと気にされる方もいらっしゃいます。

商品券そのものはタブーではありませんが、相手の立場や想いを考えた上でうまく利用しましょう。

商品券については過去にも記事にしていますのでご参考にして下さい。↓

香典返しに商品券を贈るのを考え直した方へ

上記で商品券に対しての注意点を読んで余計に迷われた方もいると思います。
お香典返しは受けた厚意に対しての感謝の気持ちですので、基本的には品物でも商品券でも問題ありません。

しかし、商品券に対するマイナスイメージが拭えないものの、「相手に不要な物を贈りたくない」と思われる場合は、カタログギフトも香典返しではよく利用されています。

カタログギフトなら金額を明らかにせず、相手の好きなものを選んでもらえるため需要をのばしていることに加え、お酒や生ものなどの嗜好品も選ぶことができるので香典返しにおけるタブーを気にしなくていいというわけです。

最近では全額分というわけではありませんが商品券が選べるカタログギフトもあり、様々なニーズに合わせて進化しています。

以下に紹介させて頂くカタログギフトはバリューチョイスというカタログギフトでカタログのメーカーがリンベルと大手なので安心ですし、こちらのカタログギフトは紙面が見やすくて親族からも好評でした。

私が購入したお店では挨拶状などの無料サービスが充実してましたのでおすすめです。

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香典返し専門店 穂乃香 ほのか

香典返しを贈り分ける

しきたりにこだわる方や、目上の相手には香典返しで定番とされる日本茶や日用品に分類されるタオルなどの「消耗品」を贈り、親族や友人・知人などには便利な「商品券」を贈るなど相手によって香典返しの品物を贈り分けるという方法もあります。

また、買い物に行きづらいお年寄りや、近くに商品券が使える百貨店がない方には
カタログギフトや受け取ったらすぐに使ってもらえる品物にするのもよいアイディアだと思います。

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常識・非常識という考え方もいいですが、贈る側も受け取る側も相手の「気持ち」を思いやることが何より大切です。

 香典返しをするにあたり、遺族の方は気力・体力ともに大変であることはいうまでもないですが、贈る側は感謝の気持ちを大切に、受け取る側はその「想い」を受け取りましょう。

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香典返し専門店 穂乃香 ほのか