香典の入れ忘れ
不幸事というのは突然の出来事ですので、香典も急に用意するにあたり、慌ててお金を入れずに出してしまった・・という方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
当日にわかった場合は会計責任者や受付など第三者から伝える
「会計責任者から言ってもらう」や「世話役(お手伝いの方)から伝えてもらう」、または葬儀社の方が受付にいらしゃる場合などは「葬儀社の方に伝えてもらう」など"第三者"から相手に伝えるという方法が角が立たずに穏便に解決するのではないでしょうか。
実際に、現代の葬儀事情では香典を受け取ったらその場・もしくは受け取り後すぐに帳場などで、金額を香典帳に記帳し、金額を確認する作業が行われる場合が多いですので、判明した段階で伝えるのが適当というところでしょう。
伝えないという場合も
当日に判明した場合は、上記でも述べたとおり世話役などがすぐにお伝えするものですが、万一「後日郵送されてきた」など、何らかの理由で後日に判明した場合はどうでしょうか。
実際に遺族の口から「お金が入ってませんでした」などと伝えるのは非常に伝えづらいものですし、かと言ってわざわざ他人にその事実を教えて、他人の口から先方に伝えてもらうなどもし辛いもの・・。
実際にはお金は入っていなくとも、悪気があってのことではないから
「お心をいただく」つもりであえて先方には伝えないという意見も多数あるようです。
香典の中身が空っぽだった場合の香典返しは?
当日に解決した場合はいいですが、そうでなかった場合に遺族の方はお香典返しにお心を悩まされるのではないでしょうか。
対応として、
・香典を頂いたものとして、香典袋に記載の金額の半分をお返しする
・品物は用意せず、挨拶状(お礼状)のみ出す
・個人ではなく、会社や団体からの香典の場合は何もしない
などが挙げられますが、先方が香典を確かに包んだと思い込んでいる場合は、黙って何もしないのも、逆に相手に非常識だと思われてしまう可能性もあり、難しい問題ではありますが、通常どおり他の方と同様に「香典返しをする」ほうが、お互いに気まずい思いをせずに角も立たないという考えから多いように思われます。
お金の入っていない香典を頂いてしまった場合の対処法について、
伝える・伝えないは様々意見が別れるかとは思いますが、相手との関係性や状況なども考慮して決めるのがよさそうです。
できることなら当日中身を確認し、万一空の香典袋を頂いた場合には、
世話役の方などに伝えてもらうのが良いでしょう。
【参考文献】
葬儀・法要・相続 マナーと手続きのすべて:主婦の友社編
作法が身につく しきたりがわかる 冠婚葬祭マナーの便利帖:岩下宣子 (著, 監修, 監修)
お坊さんがイチから教える! 葬儀・法要のマナーと心がまえ―宗派ごとの違いも大胆に説明:現代の葬儀を考える僧侶の会 (監修)
[最新ビジュアル版]冠婚葬祭お金とマナー大辞典:主婦の友社編
冠婚葬祭とマナーの基本事典:ザ・アール監修・成美堂出版