はじめてでもわかる!葬儀・香典返し完全ガイド

突然の出来事に慌てないために、仏事に関わる疑問をシーン別にまとめてみました。これが正解!の頑なさより、状況に合わせて対応できる一般的な常識人を目指そう

法事は何回忌までやればいい?50回忌は今までの法事と何が違う?

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家族や近親者が亡くなり、葬儀を終えたら故人を偲び供養を行う法事を行いますが一般に法事とは何をするのでしょうか。

また、49日が過ぎたら一年ごとに「年忌法要」を行うのが通常ですが何回忌まで行うものなのかなど「法事」についてのギモンを紐解きます。

少し長くなりますが、まずは法要についてしっかり理解することから一緒にはじめましょう。最後までどうぞお付き合いください。

 

法事とは?

亡くなった人に対して行う供養を「追善供養(ついぜんくよう)」といいます。

法要はこの供養、つまりは僧侶にお経をあげてもらうことを指し、法要後の会食までを含む行事全般を「法事」といいます。

僧侶にお経をあげてもらうことも、その後の会食も、供養をするために親族や近親者が集まることを総称して法事と言われる方も多いのではないでしょうか。

法要と法事はそれぞれ指す事柄が異なりますが話し言葉として「法事」と言ったほうがしっくりくるような気もしますね。

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忌日法要と年忌法要

法事として行われる追善供養には、亡くなってから7日ごとに行う「忌日法要(きびほうよう)」と、

何年目というふうに数えて行う「年忌法要(ねんきほうよう)」があります。

忌日法要

忌日法要は亡くなった日を含めて49日までの間、7日ごとに行われるもので、まず最初に行うのが「初七日(しょなのか)」です。

初七日は最近では葬儀と同日に行うことが増えていますので、その場合は葬儀から7日後は「二七日(ふたなのか)」法要となります。

この7日ごとに行う忌日法要は人が集まりやすい曜日に固定して行う場合が多く、
毎週土曜日なら土曜日で49日までの法要は曜日を固定して行ってもかまいません。

時間や曜日はお寺や親族と相談してできるだけ早めに周知するのがよいでしょう。

宗派やその家の事情など様々な理由で35日や49日までは7日ごとの法要を行わないという場合もあります。

100日後に行う法要

49日法要が済んだら一周忌までに「百ヶ日法要(ひゃっかにちほうよう)」を行います。
百ヶ日法要は49日の忌明け後、はじめて行われる大きな法要となりますが、親族や近親者のみで行うケースも増えています。

またこの百ヶ日法要にあわせて偲ぶ会やお別れ会といった集まりを行う場合も多く、それだけ節目となる大事な法要でもあります。

というのも百ヶ日は「卒哭忌(そっこくき)」ともいい、仏教では49日で極楽浄土へ無事に到着したと考えられ、故人が旅立ってから100日経ったのでそろそろ悲しんで泣くのは卒業しようという意味合いがあります。

「卒」は文字通り卒業、「哭」は声をあげて泣き叫ぶことを表します。

年忌法要

100日を過ぎたら行う各法要を一覧にしました。

百ヶ日
(ひゃっかにち)
故人の命日から100日目。49日のすぐ後にあるのが百ヶ日法要です。
この頃を過ぎると結婚式など慶事に出席しても良いと考える方もいらっしゃいます。
百ヶ日は「卒哭忌(そっっこくき)」ともいい、「卒」は文字通り卒業、「哭」は声をあげて泣き叫ぶことを表し、仏教では四十九日で極楽浄土へ無事に到着したと考えられ、故人が旅立ってから100日になり、そろそろ悲しんで泣くのは卒業しようという意味合いがあります。
一周忌
(いっしゅうき)
満1年目で、亡くなった翌年をいいます。
のし紙に記載する際などに「一回忌」と間違われることもありますが、一回忌は葬儀のお勤めのことを言います。
というのも、数え年と同じ数え方をするためで、亡くなった年が「1」とされるからです。
一周忌にあたる翌年のお勤めは、いうなれば二回忌となりますが、亡くなってから一年経った、つまり一周したということから「一周忌」という表現になっており、周忌と表現するのはこの時のみとなっています。
三回忌
(さんかいき)
満2年目
七回忌
(ななかいき)
満6年目。
この七回忌の頃から法要の規模を縮小していき、遺族や親族のみで行う場合が多いです。
十三回忌
(じゅうさんかいき)
満12年目
十七回忌
(じゅうななかいき)
満16年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
二十三回忌
(にじゅうさんかいき)
満22年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
二十七回忌
(にじゅうななかいき)
満26年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
三十三回忌
(さんじゅうさんかいき)
満32年目で、弔い上げ(とむらいあげ)とも言われており、一般的にはこの弔い上げをもってそれ以降の法要はせず、年忌法要は終了とするということになります。
仏教の世界では33年経てば、どんな人でも無罪となり極楽浄土へ行くことができると考えられており、この三十三回忌をもって亡くなった個人としてではなく、先祖の霊として祀られるようになります。
その為、このときに戒名を記した位牌を片付け、「○○家先祖之霊」と書かれた先祖代々の位牌を祀ります。
地域や家々によっては、五十回忌を弔い上げとする場合もあります。
三十七回忌
(さんじゅうななかいき)
満36年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
四十三回忌
(よんじゅうさんかいき)
満42年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
四十七回忌
(よんじゅうななかいき)
満46年目。
地域や家々によっては省略する場合もあります。
五十回忌
(ごじゅっかいき)
満49年目で、三十三回忌を弔い上げとしなかった場合は、この五十回忌を弔い上げとします。
この時、五十回忌の法要ができた、つまりはその家や子孫の繁栄を表す証のようなものであり、めでたいと捉えることから、のしの水引を紅白にする地域もあります。
この場合の水引は「結びきり」となりますが、通常お祝い事に使用されるものとは違い、水引の右上にある「熨斗」が無いものを使用しましょう。

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五十回忌とは

五十回忌とは故人の没後49年目の祥月命日のことで、三十三回忌を弔い上げとせず四十七回忌まで法要を続けて来られた場合は、この五十回忌を最後に弔い上げとし、これをきかっけに寺院へ永代供養をお願いします。

故人の死から49年にもなると、故人をよく知る人は少なっている場合が多いですが、親族などが集まる最後の法要となりますのでできる限りたくさんの親族を集めて行われる傾向にあります。

五十回忌は「最後の仕上げ」といってもいいでしょう。

故人の死後49年が経過しても親類が集まり法要を営むということは「その家や子孫の繁栄を表す」と考えることなどからもにぎやかで盛大に行われるケースが多くあります。

法要の後は会食の席を設けるのが一般的で、こちらもできるだけ多くの親族に法要後の会食の席まで参加してもらい賑やかにかつ盛大に行います。

五十回忌までの法要は家族のみで小規模で行ったり、中には法要自体を省略することがあったとしてもこの弔い上げとなる五十回忌は大勢の親族と盛大な会食で締めくくる場合が多いです。

のし紙は紅白?

行事としては「仏事」である年忌法要では、粗供養や参列者への引き物の品物に掛けるのし紙は通常であれば「黒白」や「黄白」などの仏事用を使用します。

しかし、五十回忌法要の場合は仏事用ではなく「紅白」の水引ののし紙を使う地域もあります。

これは弔い上げとなる五十回忌法要ならではの習わしです。

家や親族など絶えることなく続く繁栄の象徴である五十回忌法要では「無事に五十回忌まで勤め上げた」ということでおめでたい一面もあるといえます。

お寺への引き物は必要?

僧侶の分の引き物をお布施とは別に用意するケースがほとんどですが、お布施を少し多めにして別途引き物は用意しないという場合もあります。

僧侶へのお布施などの待遇や、のしの水引や五十回忌の営み方などについては地域や宗派で異なりもありますのでお寺や親族と相談して決めるのがよいでしょう。

何回忌まできっちり法要を営む?

回忌ごとにきっちりと抜けることなく法要を営むのが理想ですが、昨今では七回忌もしくは十三回忌までは法要をし、その後は三十三回忌まで省略するというケースも増えています。

また、最後の法要とする弔い上げも五十回忌ではなく三十三回忌にするということもめずらしくありません。

遺族間やお寺と相談してできる限りの供養をしましょう。

弔い上げ(とむらいあげ)

三十三回忌または五十回忌を最後とし、これ以上年忌法要を行わないことをいいます。
両親などが亡くなり33年も経つとその子供も高齢となって年忌を続けることが難しくなるところから区切りとして年忌を打ち切ることをいいます。

祥月命日(しょうつきめいにち)

故人が亡くなった月日と同じ月日のことで、祥月は故人が亡くなった月をいい、命日は亡くなった日でえすので死亡した月日を祥月命日といいます。

法要を行うにあたり遺族は出席者に対して供養のしるしとして引き物を用意します。
また、法要に参加しなくてもお供え物を頂いている方にも供養のしるしにお返しを贈るとよいでしょう。

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法要に参加した方には持ち帰ってもらうため直接感謝の言葉を伝えられますが、事情によりお返しの品を宅配する場合は礼状を添えるとより丁寧です。

礼状などは引き物を購入するお店に依頼すると用意の手間も省けるのでおすすめです。

とても親身になって挨拶状や礼状などの文章をご提案くださったお店を参考までにご紹介させて頂きます。

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私の場合は香典返しで利用した際の印象がよかったので法事など弔事関連でのギフトが必要な時にはこちらのお店にお願いすることにしています。

商品は正直どちらのお店でも代わり映えはしないですが、挨拶状や礼状といった自分では用意が難しいなと思うものも状況に合わせてご提案下さるので非常に助かっています。

しかも商品を買ったら礼状などの印刷物は無料なのが嬉しいですね。
無料なのにきちんと文章の校正もして頂けるので本当に安心してお願いできます。

その家の繁栄の象徴ともいえる五十回忌法要。
五十回忌まで法要を続けられることはとても素晴らしいことだと捉えても間違いではありません。