はじめてでもわかる!葬儀・香典返し完全ガイド

突然の出来事に慌てないために、仏事に関わる疑問をシーン別にまとめてみました。これが正解!の頑なさより、状況に合わせて対応できる一般的な常識人を目指そう

昔、香典は「米」だった!? 香典返しにふさわしいものや香典返しでのタブーとは? 商品選びに困ったらまずは香典についての歴史を知ろう!

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古くは香典は「米」だった!?

現代では「香典=お金」という認識ですが、古くは金銭よりは葬儀に必要な食品、その中でもお米をお供えすることが通常でした。

昔は葬儀においては、地域の人々が装具を用意し、土葬や火葬を担っていたため多くの人手を要していました。

その為、食品の調達はとても重要であり、お供えされたお米や金銭が葬儀を支え、たとえ喪家に蓄えがなくても葬儀を出すことが可能だったということのようです。

供えられた香典は相手の不幸の際にも同様に返すことが当たり前でありましたが、香典を貰ったままになり、借りを作ってしまうこともあったようです。こういったことなどから、時代を経て簡略化されてきたこともあり、将来への借りを残さないようにと形を変えていったのが現代の香典返しと言われています。

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香典返しにふさわしいものや定番商品とは

香典返しには「不祝儀をいつまでも残さないように」という考えから、すぐに使って無くなる消耗品が良いとされています。

コーヒーや紅茶を含む「お茶」や「海苔」「砂糖」「お菓子」「洗剤」など定番とされているものは様々ですが、すぐに消費しなくても日持ちするものが多いようです。

食品や洗剤などの日用品であれば、日常で消耗することが可能なうえ、たとえすぐに使ってしまわなくても日持ちがするものであれば、困ることもないので贈りやすいといえるでしょう。

また、食品などの消耗品の他にも、毛布やシーツ等の「寝具」も多く見られます。理由は様々ですが、一説では「仏式では、仏の世界へ旅立つための「さらし」が利用されていた名残りから寝具を香典返しにすると捉える説もあります。

上記でも述べたように、古くの香典の名残りから、お米やお米券などを送られる場合もあります。これは、実用的で消費するということから言えば、受け取った側にもとても有り難いお返しかもしれません。

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現代のように葬儀を斎場などで行うことはなく、すべて家で執り行っていた場合には、それだけ人手も必要で、車など便利な交通手段もなかったとすれば、寝具などの生活用品もそれだけ必要だったのではないでしょうか。筆者の田舎でも少なくなったとはいえ、香典返しに寝具とされる方も多くいらっしゃいます。その他にも客人用の湯呑みセットなど、香典返しで頂いた品物が数多くあります。家で通夜や葬儀を行う際には多くの人が来られますので、必要な物だったのかもしれません。タブーとは言えど、お互いに助け合う精神から香典・香典返しを、と考える向きもあるようです。

香典返しのタブーとは

地域性や宗教上の理由により「四足生臭物」といわれる肉や魚の生物や、酒などの嗜好品は慶事を連想するなどの理由から香典返しでは避けたほうが良いとされています。

また、日持ちのしない食品は香典返しとしてはふさわしくないと言えるでしょう。

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慶事の贈りものの際には、古くはアワビの肉を薄く切り、火のしを使って平らにのばし乾燥させたものを色紙に包み、慶事の贈答品に添えていました。これが時代とともに簡略化され、現在の一般に「のし紙」と呼ばれるあわじ熨斗を模した熨斗が印刷されたものとなりました。仏事における精進料理では魚などの生臭物が禁じられているため、精進でないことを示すために、慶事では熨斗を添えるようになったとも言われています。

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時代に合わせて変化する香典返し

これまで香典返しの品物について記載してきましたが、現代では世帯ごとに必要とされるものが大きく異なったり、同じ贈るなら"相手の好きなものを"、"もらっても困らないものを"と考える人も多いのではないでしょうか。

そういったこともあってか、香典返しとしてタブーを気にせずに相手に好きなものを選んで頂くというカタログギフトの需要が伸びてきているようです。

また、「タオル」も香典返しとしてよく贈られている傾向にあるようです。

タオルは洗剤などと同じ日用品と捉えられることも多く、最近では今治タオルや泉州タオルなど、ギフトタオルの質の良さが注目され、香典返しとしても利用者が増加しています。

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香典返しには挨拶状を添えましょう

本来、香典返しは喪主が直接出向きお礼を述べるというものでしたが、昨今ではネットショップや百貨店などで宅配するというのが一般的な形となっています。

そこで、品物だけを贈るということはせず、葬儀の際のお礼と忌明けの報告も兼ねた挨拶状を添えることが香典返しとして定着しています。

挨拶状を見て「ご遺族は少し落ち着かれたかな」と受け取った相手も安堵されるでしょうから、挨拶状を添えることをおすすめします。

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【参考文献】 
葬儀・法要・相続 マナーと手続きのすべて:主婦の友社編
作法が身につく しきたりがわかる 冠婚葬祭マナーの便利帖:岩下宣子 (著, 監修, 監修)
お坊さんがイチから教える! 葬儀・法要のマナーと心がまえ―宗派ごとの違いも大胆に説明:現代の葬儀を考える僧侶の会 (監修)
[最新ビジュアル版]冠婚葬祭お金とマナー大辞典:主婦の友社編
冠婚葬祭とマナーの基本事典:ザ・アール監修・成美堂出版